「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

小林多喜二氏「蟹工船・党生活者」を読み終えて

ブログを休みがちでしたので、今日三記事目になります。


昨年末、釧路市内で開催された「海」をテーマにした朗読会で拝聴したのをきっかけに小林多喜二氏の「蟹工船」そして新潮文庫版ではカップリング(?)の作品「党生活者」を今朝早朝に読み終えました。「ヴェニスの商人」に次いで、今年二冊目に読み終えた本になります。


プロレタリア文学にカテゴリーされることもあって、政治的メッセージ性が強いのかなと敬遠してきましたが、今回実際に読んでみて「蟹工船」に関しては北海道の開拓史の一面を垣間見ることができて良かったですが、「党生活者」の方は今表現の自由や思想の自由が憲法上保障されている今読んでも、正直違和感を感じてしまいました。革命家というものは短命だといいますが、そこまで自分や仲間を犠牲にして…という思いがどうしてもあります。以前読んだ三浦綾子さんの「母」を読んだからかもしれません。「母」は母親側から見た独白形式、この「党生活者」は息子側からの独白形式になっています。


私は人間が出来ることには限界があると考えてしまいがちでして、こうやって様々な工作活動をして社会を変えていくという能動的なタイプではない、それが大きいのかもしれません。いろいろな考え方があるとは思いますが、とにかく自分が平和な時代に生まれたことに感謝しなければならないと感じました。時代や考え方が全然違っても、この作品も実際にちゃんと読んで良かったです。やはり古典と呼ばれる小説には何かを伝えるエネルギーがあると今回も感じました。


最後に…この小説を読んだからといって現状の体制に、何か強い不満を持っているわけではないことをちゃんと付け加えておきたいと思います(笑)