「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

「パンク侍、斬られて候」読後感想。

昨日ブログが書けなかったので、もう一本記事を書きます。


今週は札幌出張もあり、移動時間を利用して町田康さんの「パンク侍、斬られて候」を一気に読んでました。映画化されたのを契機に原作小説を読んでみようと思ったわけです。かなり個性的な登場人物、時代劇でありながらタイトルに代表されるように現代的なカタカナが多用され、非現実的なあり得ないストーリーが展開されていきます。そのため、今までの常識を超える小説だとネット書店のレビューなどで評されてますが、虚無的、虚構的、冷笑的にモヤモヤと進んでいった展開が、最後には突如、予定律通りと言いますか、勧善懲悪と言いますか、どこか寓話性を持ってラストを迎えるという、非常に不思議な作品だな〜と思いました。オチは書きませんが、伝統的な時代劇「水戸黄門」や「遠山の金さん」を見終わったような、ストンと落ちる読後感があります。(スカッとはしないけれど)

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最後の最後に登場人物の一人が発する「虚妄に満ちた世界だからこそ、絶対に譲ってはならないものがある」という言葉が、人間の業が錯綜するカオスな、この物語世界の中で、すごく心に突き刺さりました。また登場人物達の持つ「業」は自分もどこか持っている部分かもしれません。好みがはっきり分かれる作品だと思いますが、私はこの作風、結構好きです。