「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

「わたしを離さないで」を読み終えて

2017年ノーベル文学賞カズオ・イシグロさんの代表作「わたしを離さないで」を今朝朝方に読み終えました。途中からかなり読む速度が上がってしまいましたが、最後の第3部が今までの謎がどんどん解明されていくので、必然的にページをめくるのが速くなってしまいました。


語り手のキャスと、その友人であるルース、トミーの三人の関係を軸に物語は進行していきますが、最後の結末が残酷というか過酷で、重い読後感が残ってしまいました。クリスマスの季節に読むのはあまりふさわしくないかもしれません(笑)


科学技術とその倫理性がテーマのようにも思える作品ですが、「日の名残り」「浮世の画家」と読んできたせいか、私達一人ひとりの誰もが感じている、「宿命」みたいなものの中で、いかに縁がある周りの人達に感謝しながら、限りある時間の中でいかに悔いなく生きていくべきか…それがテーマだった気がします。

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この作品、表紙に描かれているカセットテープが小道具の一つとして登場します。その絡みでウォークマンという単語がでてきました。懐かしい響きですが、科学技術が進歩した近未来でなぜこのようなアナログ的な物が登場したのか、なぜネット経由でダウンロードする音楽ソフトではなかったのか、その答えが最後まで読むとすごく納得します。


とても暗い、重いお話でしたが、◯◯◯◯人間ではない分、自分で運命を切り開けるのだから、もっと主体的、能動的に頑張らねば、そう思いました(汗)


次はデビュー作で日本が舞台の「遠い山なみの光」を読んでみたいと思っています。寡作な作家さんと聞いていますので、全作品読んでみたくなりました。完全にハマっていますね(笑)