「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

カズオイシグロさん「浮世の画家」の冒頭。

ヘルマンヘッセ氏の「デミアン」はまだ読み終えていないのですが、昨夜から並行してカズオイシグロさんの第二作目の作品「浮世の画家」(原題:An Artist Of The Floating World)を読み始めました。まず冒頭から居宅の購入という、主人公である老画家が自宅を購入したエピソードから物語が展開していにます。極めて特殊事情下の取引で、経済合理性とは無関係の、一番徳の高い人物に家を買ってもらいたい…という売主の申出。そして、このことに反発を覚えた主人公の娘達とは対照的に、主人公自身(もしかしたら著者自身かもしれません)はこの取引に非常に満足して、財布の中身の軽重よりも、社会的功績や道徳的行動で物事の決着が図られるべきではないかとまで考えている…このあたりの部分に考えさせられてしまいました。実際こういう個人の思い入れが強く反映された不動産取引は少なくないからです。フィクションとは思えなかったりします。

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私はまだ冒頭部分だけしかこの小説を読んでませんが、少しずつ主人公であり語り手である老画家の過去が明らかになっていくと思います。続きが楽しみです。