「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

「陰翳礼讃」から感じたこと

今週就寝前に読んでいた谷崎潤一郎氏の「陰翳礼讃」ですが、今日で全ての併録作品を読み終えました。

私が買った中公文庫では「懶惰の説」「恋愛及び色情」「客ぎらい」「旅のいろいろ」「厠のいろいろ」が入っています。他の文庫版だと併録作品が違うかもしれません。


すでに故人ではありますが、高校の教科書に作品が登場する方であるということや、「春琴抄」の格調高い文章のイメージが強かったので、全編を通して読んでみて、著者ご自身の率直な、飾らないお人柄が新鮮で、魅力的でした。

実際この随筆集を読むとわかりますが、著者が自分に嘘をつかずに、自分の好き嫌いをはばかることなく、吐露しているのが、小気味よい感じで楽しく読めた気がします。

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(影響力のある著名な方は苦労が多いのですね」

当初は日本文化、日本建築の素養、教養を身につけるべく読みはじめた作品集だったのですが、著者が率直に自分というものを出して話を進めていくという姿勢を読み進めていくうちに、自分を偽らずに論を進めていく姿勢そのものを私の場合は見習ってもいいのではないかなぁ、と最後の方を読んでいる頃には、そんな心境になってました。

ブログやツイッターなら炎上しそうなぐらい、本当にズバズバと書いてますね(笑)そこが面白いんですが…


私はといえば、SNS発信もブログ発信もそうなのですが、わりと他人の目を気にし過ぎて、あたりさわりのない発信、主張になってしまうことがあります。(変に模範解答的というか、無難な感じになってしまい、メッセージが弱くなってしまう)これはデジタル発信に限らないことなので、私の場合は著者をほんの少し見習っていいのではないかというのが、今回の感想です。


それはさておき、

表題作以外も、昭和20年代に書かれた作品なのに、今起きていることへのヒントになりそうなトピックが満載なのでオススメです。