「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

谷崎潤一郎氏「陰翳礼讚」読後感想

この土日で昭和を代表する文豪の一人谷崎潤一郎氏の「陰翳礼讚」を読んでおりました。他の出版社さんからも出ているかもしれませんが、私は今回中公文庫から出ているものを購入して、読んでます。

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(かなり外国文化に対してズバズバとした書き方をしてるのが面白いし、私の場合は見習ってもいいのかもしれないですね…)

この評論、実は高校時代に現代文の教科書で抜粋が出ていたので完全な初読ではないのですが、今回初めて最後まで読み通しました。教科書では日本の漆器と西洋の陶器の比較みたいな話のイメージしかなく、てっきり美食の話か何かだと思って、昨日まで「原作」にあたったことはなかったのですが、さにあらず。

冒頭から日本の木造家屋の造りを中心に話が展開していきます。

厠、障子、設備とどう折り合いをつけるか等、非常に興味深く読ませていただきました。全部で60ページぐらいの評論で、タイトルが思い切り難しそうな、堅い感じのわりに文章は意外にユーモラスな印象を受けました(笑)

こういう日本家屋の古き良き部分がなくなっていくという指摘を時代遅れと切って捨てるのか、取り入れるべき視点としてこれからに繋いでいくべきか、いずれが正解かはわかりません。ですが、ロジカルというか経済合理性を重んじる私のような仕事であっても、こういう指摘、視点をどこか頭の片隅に置いて仕事をするのとしないのとでは、だいぶ違うのではないか、そう感じました。

 

昨日までこの作品を読まなかったのは、懶惰(らんだ。怠慢、ものぐさの意)だったなぁと感じた次第です(笑)併録されている評論も興味深く一編一編読んでいこうと思っています。