「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

「海馬(トド)」の中の「銃を置く」を読む

吉村昭さんの「海馬(トド)」という動物と人間をテーマにした短編小説集を一日一話のペースで読んでいます。昨夜はちょうど北海道の熊撃ちをテーマにした「銃を置く」を読みました。毎年山菜採りなどでクマに襲われるというニュースを目にするのですが、ちょっと昔に人間の女性ばかりを狙った「熊害」が頻発していたことに驚きを隠せません。

今から5年ほど前ですが、札幌で観光タクシーを利用した時に、運転手さんから吉村昭さんの一連のヒグマを題材にした作品のことを話題にされていて、北海道民で山間部ご出身でご年配のお客さんの中には、ヒグマの話が絶対NGな方が結構いらっしゃるんだと、その運転手さんはおっしゃってました・・・

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(動物園のヒグマでも、非常に迫力ありますね。)

 

それはともかく・・・他の作品に比べて、北海道が舞台ということで、やはり内容に惹きつけられます。

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このほかにも、蛍、うなぎ、鴨、闘牛と読み進めてきましたが、どの作品も、人間の再生を描いている気がします。人間社会で傷つき、そして、生き物との関わりにのめり込んでいくのだけれど、最終的には人間とのつながりに戻っていく・・・そういうストーリーが中心ですね。結局人間というのは、一人では生きられない動物なのだとあらためて教えてもらった気がします。