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「恋はみずいろ」を聴きながら

釧路、根室地方エリアで不動産鑑定士をしている小原孝太郎と申します。地元ネタ、普段の生活を中心に書いてます。ブログアイコン、秋らしくチェンジしてみました(笑)

賃料評価のこと。

最近、現在釧路市北大通で建設中されている新ビルについて

賃料評価をめぐる新聞記事をよく目にします。

その内容等については、他社さんの鑑定なので具体的なコメントは

控えさせていただきますが、

なじみが薄い「不動産鑑定評価」を、

一般の方々に興味を持っていただく絶好の機会にも思えたので

今回は「賃料」について一般的なことを簡単に解説させていただきます。

(実際の仕事の中で説明する機会が多い一般的なお話を中心に

 今回書いてみました)

f:id:obarakotaro:20160918171838j:plain(新ビルが建ち上がる前の写真。今となっては貴重な写真になりますね) 

 

我々不動産鑑定士の仕事は、

土地や建物を買ったり売ったりする値段はいくらかを

鑑定すること(価格評価)だけではなく、

土地や建物を貸したり借りたりする値段はいくらかを

鑑定すること(賃料評価)もあります。

 

賃料評価には、「地代」と「家賃」があり、

「地代」とは宅地の賃料のことで(例.土地だけを借りてその上に建物を建てる等)、

「家賃」とは建物及びその敷地(例.事務所・店舗を借りる等)の賃料のこと

をいいます。家賃というと、建物だけ対象となると思っている方も

少なくないのですが、不動産は土地と建物が一体(セット)で使われるため、

家賃評価の場合には土地部分(敷地部分)も含めて考えていくことになります。

 

もう一つ、不動産鑑定評価上の「賃料」には、

「新規賃料」と「継続賃料」という分類があります。

 

「新規賃料」とは、新たな賃貸借契約を結ぶ時の賃料のこと、

「継続賃料」とは、今まで結ばれてきた賃貸借契約について見直される賃料のこと、

です。

(このほかに限定賃料という種類もあるけど、例外的なものなので省略します)

 

継続賃料の具体例としては、前回合意した時から土地の値段や税金(固定資産税・都市計画税)が大きく変動したり、経済情勢が大きく変化した時(最近の例だとリーマンショック東日本大震災の後)などに、見直されるべき賃料ということです。

 

このように分けられてはいますが、

継続賃料評価の場合には、新規賃料を定めた貸主・借主双方の合意が

どのようになされたかが大きなポイントになるので、

新規賃料と継続賃料を全く切り離して考えることはできないということです。

実際の賃料改定がらみの裁判などでは、

新規(正常)賃料設定時の鑑定評価書・意見書、契約書などが

証拠として提出されることが通常となります。

つまり、「不動産鑑定評価」は後々まで残るものなのです。

 

専門的な内容でうまく伝わっていると良いのですが・・・

とにかく「賃料」について考える必要が出てきた時には、

それが「地代」なのか「家賃」なのか、「新規」なのか「継続」なのかを、

まず必ず整理して考えてみて下さいね。

 

少し長くなりましたが、

「不動産鑑定評価」というものが、一部の人達だけではなく、

少しでも多くの方々の役に立ち、そして関心を持ってもらえることを願って、

今日のブログを書きました。