「恋はみずいろ」を聴きながら

北海道釧路市で不動産鑑定士をしております小原孝太郎と申します。普段の生活を中心に書いてます。

遠藤周作さん「沈黙」を読み始めた理由

就寝前、そして早く目覚めてしまった時の読書は(笑)、桜木紫乃さん「緋の河」の次は、遠藤周作さんの「沈黙」をチョイスしました。なぜ、「沈黙」を選んだかというと、いくつか理由があって、今年高校の同窓会があり、何かと昔を思い出すことが多く、高校時代、現代文の教科書に抜粋で乗っかっていたこの作品を通しで読んでみようと思った一つ目の理由です。


二つ目は、今参加させていただいている読書会の草創期(私が参加するはるか前)の課題図書に「沈黙」があったということ。確か、第2回目の課題図書になっていたので、読んでみたい(読むべき)と思ったのです。


三つ目は、私の仕事、不動産鑑定士の全国組織である日本不動産鑑定士連合会の季刊会報誌に「鑑定のひろば」というものがあるのですが、長崎県の鑑定士の方が、自県の歴史と併せて、この「沈黙」について紹介されていたことがずっと気になってました。以前沖縄を舞台にした真藤順丈さんの「宝島」がすごく良かったので、他県のご当地文学に触れてみたいというのもあります。


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(月が綺麗だったので撮影したのですが、失敗し、新潮文庫版「沈黙」の表紙みたいになったので今回はこの写真で…)


これだけ理由があり、しかも名作でありながら、今まで読んでこなかったのは、ちょっと恥ずかしいことかもしれませんが、年齢を重ねてから最初から最後まで読んでみるのも悪くないのかなと思い、読んでみます。書簡形式の「I」だけ読みましたが、井上、キチジロー、ロドリゴという登場人物紹介の章でしょうか。「棄教」というより、自分の信じている価値の転換を一個人がどう受け止めるべきか、というテーマに興味があります。




「緋の河」に集う人々に驚き

桜木紫乃さんの「緋の河」を今朝早朝に読み終えました。500ページを超える長編小説でしたが、あまり長さは気にならなかったです。おそらく、地元釧路が舞台で親しみやすかったのと、主人公の泣きごとを言わない生き様がかっこよかったかので、さくさくと読めたのだと思います。


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(これは近所の公園から。以前釧路に住んでいた方も夕方の幣舞橋の盛況を一度見てほしいと思います)


さて、「緋の河」読了にあわせて、釧路川の燃えるような写真をと思っていたのですが、9月の今時期、夕方5時ぐらいになると、釧路川河口に近い幣舞橋(ぬさまいばし、と読みます)上に非常に多くの人達がスマホやカメラを向けて、釧路の夕陽のシャッターチャンス(?)を狙っている光景を目にします。釧路がマニラ、ジャカルタとともに三大夕陽の街とは聞いていましたが、こんな50人近い人達が幣舞橋から河口に沈む夕陽を一斉に眺めている光景に、驚いてしまいます。私が独立したての6年前、高校時代には、こんなに夕方の幣舞橋に人が集っているなんて考えられなかったのです。観光資源としての掘り起こしがうまくいったケースなのかもしれませんね。「緋の河」のラストの方で、主人公が身重の姉を釧路(正確には標茶)から大阪に呼ぶシーンが出てきて、昭和40年頃に今みたいなLCCがあったらなぁと思わせるシーンが出てきますが、こういった光景を見ると、道外から釧路への距離は縮まったのかなとも思うのです。


桜木紫乃さんの「緋の河」では、ラストに釧路川河口の夕陽のシーンがでてきますが、時代を超え、地元在住、観光・長期滞在・ビジネスでの来釧者の方を問わず、釧路の夕陽はやはり何か心に訴えかける何かがあるのかもしれませんね。

秋の鶴居運動公園まで

今日は釧路市の北隣の鶴居村まで、息子とドライブがてら、魚釣り(今回は川釣りではなく釣り堀でしたが)などを楽しんできました。釣りに行くのは、本当に久しぶりのこと。息子も去年よりずっと竿さばきがさまになってきた気がします。今度は海釣りや川釣りに誘おうと思いました。


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釣り堀の隣には、鶴居運動公園があり、ゴーカートやサイクリング的な遊具も充実しています。秋風に吹かれながら、体を軽く動かすのは、気持ちの良いものです。ふと空を見上げると、秋らしいウロコ雲が、そして、足元を見つめると、ドングリが多数転がってました。いつの間にもう秋、です。


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蛇足ですが、今日で私も43歳になりました。一年が経つのは本当に早いものですが、秋は誕生月のせいか、やっぱり一番好きな季節です。

釧路近隣の町村でも、秋は収穫祭的なイベントが盛りだくさんです。今日も標茶町でイベントがあり、明日は鶴居村でイベントがあるようです。今日一日ゆっくりリラックスできて、楽しいバースデープレゼントをもらった気がします。リフレッシュして、明日からの仕事も張り切っていこうと思います。


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令和最初の地価調査で感じたこと

昨日、令和最初の地価調査(基準地価)の詳細が公表されましたね。この地価調査は、毎年7月1日時点の地価を公表するもので、毎年1月1日時点で都市計画区域内の地価を公表する地価公示(公示地価)を補完する役割を担っている制度です。北海道にとっては、都市計画区域外のエリアも少なくないため、重要な公的地価評価制度だと私は考えています。宅地だけではなく、数は少ないですが、林地も公表されているのも特徴です。


詳細な地価動向の解説については、取りまとめを担当された鑑定士の先生方がコメントされてますので、コメントは控えますが、公表内容や報道内容によれば、地価の二極化から地価の多極化といった流れが確認されたということでしょうか。


道内中核地方都市間でも、強弱が見られるようになってきましたし、各都道府県間、地方圏間でも、強弱、多極化しつつあるように、今回の全国的な傾向を改めて確認させていただきました。「地方だから下がる」「この市は人口が減っているから一律に下がる」という時代でなくなってきていますね。私はエリア的に釧路、根室地方で仕事をしており、良くも悪くも、地元ばかりに目が向きがちですが、定期的に、積極的に、他エリアとの空気感の違いに触れるよう、意識を向けることも大切だと自戒した令和最初の地価調査発表でした。


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桜木紫乃さん「緋の河」は後半へ

引き続き、桜木紫乃さんの長編小説「緋の河」を寝る前や隙間時間を利用して読んでいます。前半が釧路編、後半が札幌・東京編という感じでしょうか。性の不一致という宿命を持つ主人公・秀男がたくましく生きていく姿が描かれています。釧路を脱出するためにお金を貯めていた主人公が物語の半分ぐらいで、ついに釧路と決別し、札幌に向かいます。釧路編が穏やかに進んでいくのに対し、札幌編は修羅場が多いような感じです。同業者のやっかみ、酔客からの嫌がらせ、裏切りと、次々に色々起きるのですが、桜木紫乃さんの他の作品と違って(全ての作品を読んだわけではないので、あまり偉そうなことは言えないのだけど)、不思議とカラリとしていて、重苦しい感じが全くしないのです。釧路から飛び出していく人達のメンタリティは、そんな感じなのかもしれません。


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(昨日も今日も、釧路は綺麗な夕焼けでしたが、なかなか写真におさめる時間がなくて、こんな写真ですみません。9月の釧路の夕焼け空は燃えるようです)


それと、今は地方創生が大きな社会的なテーマになりつつありますが、その影で地方にとどまってしまうことで、生きること、存在すること自体が非常に苦しくなってしまう方々もいることを忘れてはならないとも思いました。


後半、主人公・秀男が、すがすがしいまで強かに生きていく姿に、釧路にいる私もすごく勇気をもらいました。「負けてたまるか」「なにくそ」という燃えるような気持ちを忘れかけていたのかもしれません。何があっても強く生きなければ。蛇足かもしれませんが、札幌や東京で揉まれていく中で、幼少、少年時代から苦手だった気性の激しいお父さんの性格に、秀男がどんどん似ていく姿が、非常に面白いですね。残り100頁前後ですが、続きも楽しみたいと思います。









令和最初の釧路大漁どんぱくへ

釧路の9月を代表するイベントに、釧路大漁どんぱくというお祭りがあります。北海道内で唯一打ちあげられる三尺玉の大きな花火が有名ですが、他にも、「釧路Oh!!さかなまつり」というイベントがあります。今年、わが家は夏の地元釧路のイベントに殆ど足を運べなかったのだけれど、この「さかなまつり」を今日は家族みんなで楽しんで来ました!今日は他の街の人たちに、自慢できそうな写真がいっぱい撮れました(笑)


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(鯨の竜田揚げです。小学生の時、給食でよく食べたものです)


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(貴重ないくら、久しぶりに食べました!)


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(魚のすり身汁も美味しくいただきました)


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釧路市の友好都市、秋田県湯沢市の地酒ワンカップ。お土産に買いました)


去年は震災の関係で、延期や中止になってしまった釧路大漁どんぱくでしたが、今年は花火も日程通り開催されたことをありがたく思わなければなりません。また、これだけの食材を提供してくださった水産関係者の方々に心から感謝です。今日は、この夏家族みんなで出かけられなかった分、心から楽しく感じた休日でした。











わが家でも葡萄が実った!

中秋の名月を過ぎて、私の住む釧路も一気に秋めいてきましたね。わが家の家庭菜園も冬仕度を考えなくてはならない季節になりました。ベコニアの花も、花弁を落とし始めています。4シーズン目に入った葡萄の木も、だいぶ葉を蓄えるようになりました。今年からわずかに実が成ったと喜んでいましたが、今日二房ほどの小さな実を見てみると…


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ちゃんと葡萄らしく色づいてました!

ただそれだけのことですが、感動しました。今年の夏は暑かったけれど、葡萄にとってはそれが良かったのかもしれません。釧路では難しいのではないかなどとよく言われましたが、諦めなくてよかったです。これからの季節、実だけではなくて、葉も綺麗に色づきます。冬は近づいていきますが、チューリップの球根を準備したり、積雪前に土を耕したり、楽しみながら無理なくやろうと思います。


桜木紫乃さん「緋の河」を読み始める。

就寝前の読書は、桜木紫乃さんの「緋の河」を読んでいます。北海道新聞さんの夕刊に連載されていた小説で、参加している読書会の次回課題図書です。地元釧路出身のタレントさんがモデルの小説とは聞いてましたが、あまり先入観を持たずに読み進めています。こちらの作品、釧路を代表する某神社で初詣するシーン(昭和24年の大晦日から元旦にかけて)からスタートします。


北大通南大通の街並みの違い、駅前と駅裏の飲食店の客層の違い、「高台のお金待ちの家」という表現、そして谷地…といった私がリアルタイムではなく、親世代から伝え聞いた釧路の姿が次々に展開されていきます。五百頁を超える作品ですが、馴染みある舞台の作品なので、興味深く読み進めていけそうです。

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テーマ的には、女性の心を持ちながら男性の体で生まれた主人公秀男が、周囲の様々な人物と出会いながら、少しずつ自分の居場所を見つけていく…というストーリーのようですが、LGBTの方々だけではなく、何らかの意味でマイノリティの立場にある方や前衛的な活動をしている方にとっても、勇気づけられる内容の作品かもしれません。まだ主人公が中学時代(北中かな?)のところまでしか読んでませんが、登場する大人たちのセリフがカッコイイと思いました。続きが楽しみです。